はじめに

近年、経済の不確実性が高まる中、多くの人々が資産運用の新たな選択肢を探しています。
その中で、古くから価値が認められてきた「金投資」が再び注目を集めています。
金投資と聞いて、何をイメージするでしょうか?
高級な宝飾品?
それとも大富豪の贅沢な趣味?
自分とは縁遠い代物だな……とお思いでしょうか?
ところがどっこい。金投資はそれほど敷居の高いものではありません。
本記事では金投資の基本から始め方までわかりやすく解説します。
金投資とは何か?
金投資について理解を深める為に、まずその基本的な概念を御紹介いたします。

金投資とは、文字通り「金(ゴールド)」を資産として保有することです。
ここでいう金とは純度の高い金地金や金貨を指します。
金の指輪やネックレスを買うのとは異なり、投資目的で金を購入するのが金投資の特徴です。
金は古来より価値ある物として認識されてきました。
その理由は金の希少性と耐久性にあります。
地球上の金の総量は限られており、
化学的にも非常に安定しているため、腐食や変質はしにくいのです。
これらの特性が金を長期的な価値保存の手段として魅力的なものにしています。
なぜ今、金投資が注目されているのか?
このように、元々魅力的な投資先とされていた金ですが、
冒頭で述べました通り、
改めて投資家たちの間で注目を集めているようなのです。
具体的に上げますと……
◎経済の不確実性
世界的な経済状況や市場変動、国際情勢の変化によって、
世界経済の先行きが不透明になっています。
株式市場や通貨価値が不安定になる中で、
安全資産として金への関心が高まっています。
◎インフレへの懸念
各国の中央銀行による大規模な金融緩和策により、
将来的なインフレリスクが高まっています。
金はインフレに強い資産として知られており、
購買力の保護を求める投資家から支持を集めています。
◎金価格の上昇傾向
過去20年間で金価格は大きく上昇しました。
例えば、2000年に1オンス(約31.1グラム)あたり約280ドルだった金価格は、
2020年8月には史上最高値となる2,075ドルを記録しました。
この上昇トレンドが、多くの投資家の関心を引いているのです。
……といった、大きく分けて三つの要因が存在しています。
金投資のメリット
これら三つの要因が重なることで、
金投資は現代において非常に重要な選択肢となっています。
それでは次に、具体的にどんなメリットがあるか見ていきましょう。

◎インフレ時の価格保持
先述の通り、
金はインフレが進行する中で、特に価値を保ちやすい資産です。
これはインフレが起こると現金の購買力が低下するため、
多くの投資家がその価値を維持する手段として金を選びます。
金はその希少性と物理的な存在によって、その価値を維持し続けるからです。
例えば、1980年には1オンスの金が850ドルで取引されていました。
この年アメリカは高いインフレ率(約14.6%)が記録され、
物価が急騰した結果、ドルの購買力は大きく減少しました。
人々は現金よりも価値を保つ資産として金に注目したのです。
2021年には同じ1オンスの金が約1,800ドルで取引されるまでに至りました。
つまりインフレが進むとともに、金の価格は上昇する傾向があると言えます。

◎分散投資効果
金は株式や債券とは異なる値動き(値段の変動)をするため、
ポートフォリオ全体のリスクを分散させるのに役立ちます。
※ポートフォリオとは投資家が保有するさまざまな資産の組み合わせを指します。
例えば、2008年の金融危機ではアメリカの主な株価指数である、
S&P500が約38%下落しましたが、金価格は約5%上昇しました。
これにより金は経済不安定な状況でも安定した価値を保つことが示されます。
金を加えることで得られる分散効果は非常に重要です。
◎世界共通の価値
金は世界中で通用する価値を持ち、政治体制や経済状況に左右されません。

例えば、2008年のジンバブエではハイパーインフレーションが発生し、インフレ率は89.7セクスタリオン%=日本語で言うと89兆7000億%に達しました。
このような極端な状況でも、金の価格は約1,000ドル前後であり、金を保有していた人々はその価値を守ることができました。
これらの理由から、多くの投資家はポートフォリオに金を加え、
特に経済不安定な状況では資産保全手段として重視されています。
総じて金はインフレから資産を守るための有効な手段とされている、ということです。
金投資の始め方
しかし実際にどのようにして金投資を始めるには、
なにをどのように、どこから手を付けるべきなのでしょうか?
いの一番に必要なのは勉強です。
まずは、金投資について十分に学びましょう。
書籍やオンライン記事、セミナーなどを活用し、
自分自身で基本的な知識を身につけます。
この段階で情報収集することは非常に重要です。
次に、金投資を取り扱う金融機関で口座を開設します。
大手銀行や証券会社など、多くの金融機関がこのサービスを提供していますので、
自分に合ったところを選びましょう。
投資方法についても、自分自身に合ったものを選ぶのが次のステップです。
以下は代表的な投資の方法です。

◎純金積立
毎月一定額または一定グラム数で積み立てる方法です。
この方法では、小額から始められるため初心者にも適しています。
◎金ETF(Exchange Traded Funds=上場投資信託)
この金融商品はその名の通り金価格に連動して値動きします。
実際に物理的な金を保有する必要がなく、市場でリアルタイムで売買できます。
◎金地金
実際に物理的な金(延べ棒やコイン)を購入する方法です。
この場合、自分自身で所有することになりますので、
その管理も考慮しなくてはいけません。
投資方法を選んだあとは投資できる資金について慎重に検討します。
リスク管理も考慮しつつ、自分自身が余裕で使える範囲内で計画しましょう。
最後に、自分が選んだ方法で実際に投資を始めます。
多くの場合、このプロセスはオンラインで行うことができるため、
自宅からでも簡単に取引できます。
これら一連のステップによって、自信を持って初めてのお取引へ進むことができます。
しかしご注意ください。
どんな投資にもリスクがあります。
次の項目では、具体的なリスクと注意点について説明します。
金投資のリスクと注意点
金投資にはリスクとして、以下の三点が挙げられます。

◎価格変動リスク
金価格は需要と供給、市場環境など様々な要因によって変動します。
短期的には大きく上下することもありますので、その点には注意しましょう。
◎インカムゲインがない
金そのものには配当や利子など定期的な収入=インカムゲインがありません。
そのため利益を得るためには、値段ががった時に売るしかありません。
この点が株式など他の金融商品とは異なる特性だといえるでしょう。
◎保管・管理コスト
物理的に金を、延べ棒等々などとして保有する場合、
安全な保管場所や保険加入など追加コストも考慮しなくてはいけません。
実物としての金を扱わないETFの場合でも、
運用手数料などコストがありますので、それぞれ確認しておくことが大切です。
まとめ
以上の記事を通じて、金への投資は、単なる富の象徴ではなく、
リスク管理や資産分散の観点からも理にかなった選択肢だと、
ご理解抱長けて居たら幸いです。
初心者でも取り組みやすい方法が多く存在し、
手軽に始められる点も魅力的ではないでしょうか?
もちろん、金投資にはリスクも伴います。
価格変動や保管コストなど、投資前に理解しておくべき要素があります。
それでもなお、金は不安定な時代における安心感を提供し、
多くの人々にとって信頼できる資産となっているのです。