
日本証券金融株式会社(略称:日証金・JSF)は、日本の証券市場において独特かつ重要な役割を果たす金融機関です。
1927年に設立されたこの会社は、長い歴史と専門性を持ち、日本の金融システムの重要な一翼を担ってきました。
以下の順番に解説をします。
1.会社概要
2.歴史と沿革
3.主要事業
4.特徴と重要性
5.経営状況
6.主要株主
7.近年の動向と今後の展望
(以降、日本証券金融株式会社は日証金として記載)
1.会社概要
日証金は、東京証券取引所のプライム市場に上場しており、本社は東京都中央区日本橋茅場町にあります。
資本金は100億円で、金融商品取引法に基づく証券金融業を主な事業としています。
2.歴史と沿革
日証金の歴史は日本の証券市場の発展と密接に関連しています:
- 1927年7月:東株代行株式会社として設立
- 1943年9月:東京証券株式会社に商号変更
- 1949年12月:日本証券金融株式会社に商号変更
- 1950年2月:証券金融会社として新発足
- 1951年6月:貸借取引貸付を開始
その後も、時代の変化に合わせて業務を拡大し、2013年7月には大阪証券金融株式会社を吸収合併しました。
日本の証券金融業界をリードする存在として成長を続けています。
3.主要事業
日証金の主な事業内容は以下の通りです:
3-1. 貸借取引貸付:
証券会社や金融機関向けの、制度信用取引の決済に必要な資金や株券の貸付。
3-2. 債券業務:
債券貸借市場における、貸し手と借り手の仲介。
3-3. 貸株業務:
株式売買取引の決済などの必要な株券の貸付。
3-4. 公社債・一般貸付:
公社債の引受・売買に必要な資金や、証券会社の運転資金などの貸付。
3-5. 有価証券担保ローン:

個人向けのコムストックローンや、個人・法人向けの大口資金の貸付を行う証券担保ローン・セレクトを提供。
4.特徴と重要性
日証金は、日本の証券市場において以下のような特徴と重要性を持っています:
4-1. 唯一の証券金融会社:

信用取引における株券の貸付けや資金貸付けを行う証券金融会社として、現在唯一存在する企業。
4-2. 信託銀行の兼営:
日証金信託銀行を子会社として持つことによる信託銀行業務を兼営。
4-3. 日銀特融の窓口:
日本銀行の特別融資の窓口としての役割。
4-4. 市場の流動性維持:
信用取引に必要な資金や株券を供給することによる、証券市場の流動性維持への貢献。
5.経営状況
2018年3月期の経営指標によると、日証金の経営状況は以下の通りです:
- 連結売上高: 263億33百万円
- 連結営業利益: 38億81百万円
- 連結純利益: 42億25百万円
- 連結純資産: 1,438億11百万円
- 連結総資産: 4兆9,609億28百万円
- 連結従業員数: 281人
これらの数字から、日証金が安定した経営基盤を持つ大規模な金融機関であることがわかります。
6.主要株主
日証金の主要株主には、以下の企業や機関が含まれています:
- THE SFP VALUE REALIZATION MASTER FUND LTD. (15.8%)
- 日本マスタートラスト信託銀行 (11.1%)
- THE CHASE MANHATTAN BANK, N.A. LONDON SPECIAL OMNIBUS SECS LENDING ACCOUNT (5.7%)
- 公益財団法人資本市場振興財団 (5.5%)
- 株式会社みずほ銀行 (4.2%)
7.近年の動向と今後の展望
日証金は、変化する金融環境に適応しながら、証券市場の発展に貢献し続けています。
近年の主な動向としては以下が挙げられます:
7-1. 株主還元策の強化:
自己株式の取得や配当予想の修正(増配)などの、積極的な株主還元策の実施。
7-2. 透明性の向上:
貸借取引の状況や決算短信などの情報を定期的に公開することで、透明性の高い経営の実施。
7-3. デジタル化への対応:

金融技術の進化に合わせて、
デジタル化やフィンテック技術の導入。
7-4. ESG投資への注目:
環境、社会、ガバナンス(ESG)を重視した投資戦略の提供。
7-5. グローバル展開:
国際的な金融市場での活動を拡大し、日本企業の海外進出をサポート。
8.結論

日証金は、日本の証券市場において独特かつ重要な役割を果たしています。
信用取引に必要な資金や株券の供給を通じて市場の流動性を維持し、証券会社や金融機関、さらには個人投資家まで幅広い顧客にサービスを提供してきました。
その長い歴史と専門性、そして安定した経営基盤により、日証金は日本の金融システムの重要な一翼を担ってきています。
今後も、デジタル化やグローバル化、ESG投資の普及など、変化する金融環境に適応しながら、証券市場の発展に貢献し続けることが期待できます。
日証金は、証券市場のインフラとして不可欠な存在であり、その役割は今後ますます重要になっていくでしょう。
金融技術の進化や社会のニーズの変化に柔軟に対応しつつ、市場の安定性と効率性を支える存在として、日本の金融システムの発展に寄与し続けると予想されます。